1:Cancer ★@転載は禁止 2014/06/03(火) 06:47:09.27 ID:???
進化がコオロギの沈黙を引き起こしたハワイ諸島の2つの島に棲息する雄コオロギが寄生虫を避けるために同時にほんの数年で音を消した。
Katia Moskvitch, 29 May 2014
フラット翅の雄コオロギ。


ハワイ諸島の2つの島にいる雄コオロギの個体群が、別々だが同時に、翅に起こった進化的適応の結果として鳴く能力を失った。これは雄コオロギが寄生バエを引きつけるのを避けるための適応だ。この変化は、島ごとに独立してたった20世代のうちに起こり、人間の目でも観察できたことが研究で明らかになった。
この研究結果は収斂進化(別々のグループや個体群が自然選択への応答で独立に似た適応を進化させること)の最初期段階の解明に役立つだろう。
雄のナンヨウエンマコオロギ(Teleogryllus oceanicus)は鳴き声でよく知られていて、その音は翅を互い違いに擦り合わせて作られる。翅の脈は特別な構造を形成していて、我々がコオロギの鳴き声として聞く振動を作ることができる。「機構は櫛目のやすりで爪を擦るようなものだ」と研究のリーダーでセント・アンドルーズ大学(英国)の進化生物学者の、ネイサン・ベイリー(Nathan Bailey)は話した。
夜ごとのセレナーデは雌を誘い出し、繁殖をうながす。しかし不幸なことにハワイの雄にとって、鳴き声は致死的な寄生バエであるオルミア・オクラケア(Ormia ochracea)もおびき寄せてしまう。このハエの幼虫はコオロギに穿孔して中で成長し、1週間前後して羽化するときに宿主を殺してしまう。
両種ともハワイにやって来たのは前世紀末だと考えられている(コオロギはオセアニアから、ハエは北アメリカから)。新しい敵から自分の身を守るために、ハワイのカウアイ島に棲息する多数の雄コオロギがすぐに鳴くのを止めた。
◆闘いの歌
この変化は翅の形を変えて鳴き声を作れなくする変異によって起きたと考えられている。この芸当は20世代以内という、進化学的にはまばたきに等しい期間のうちに達成された。コオロギの一生が数週間であることを考えれば、非常に急速なプロセスだ。2003年までに、カリフォルニア大学リバーサイド校のマーリーン・ズック(Marlene Zuk)は最大で95%のカウアイ島にいる雄コオロギがもはや鳴かないことを発見した。この変異は音を作るのに役立つほぼ全ての翅の構造を消去し、フラットだが飛行には耐える翅が残されていた。
それから2年後の2005年、カウアイ島から101キロメートル離れたオアフ島の雄コオロギも沈黙し始めた。現在、オアフ島の約半分の雄が鳴かないことをベイリーは発見した。
彼のチームは2つ以上の個体群に沈黙変異が存在することに興味を持った。研究者たちは単純にフラット翅がカウアイ島からオアフ島に、たぶんボートや飛行機に乗って移住したのだと推測した。
ソース:Nature News(29 May 2014)
Evolution sparks silence of the crickets


原論文:Current Biology
Sonia Pascoal, et al. 2014. Rapid Convergent Evolution in Wild Crickets
http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960982214005247
プレスリリース:Cell Press/EurekAlert!(29-May-2014)
There's more than one way to silence a cricket




2:Cancer ★@転載は禁止 2014/06/03(火) 06:47:25.79 ID:???
だが、オアフ島のコオロギの翅もフラットであったが、カウアイ島の個体群の翅とは著しく
異なることが判明した。違いは裸眼でも分かるもので、オアフ島のコオロギはカウアイ島の
コオロギより鳴くための構造が失われる割合が少なかった。
ベイリーらのチームは今日「Current Biology」誌に発表した研究の中で、両島のコオロギの
ゲノムを、DNAを小さな断片に分けて何十万個もの遺伝マーカー(ゲノムの中の小さな特徴の
はっきりした領域)を検出する技術を使って分析した。フラット翅に関連する遺伝マーカーは
カウアイ島とオアフ島の個体群でまったく異なっていた。「それはゲノムの中の異なった
変異部分が各個体群の雄をフラット翅にさせてることを意味する」とベイリーは話した。
◆進化の最中
この証拠は変異が両島で独立に起こったこと示し、ハワイの沈黙コオロギを「収斂進化の
素晴らしい例」にしている、とコーネル大学(ニューヨーク州イサカ)の進化生物学者、
リチャード・ハリソン(Richard Harrison)は話した。
収斂進化の証拠は自然界のあちこちで見られるが、それが起こっているのを捕らえるのは
難しい。この研究は音に誘引される寄生バエからの攻撃に対する表面的に似た収斂的解決が
「根本的に違う方法で進化させられる」ことを示す、とエクセター大学の進化生態学者、
トム・トレゲンザ(Tom Tregenza)は話した。「ゲノムは似た結果をまったく違う遺伝子の
セットを使って作れる」
ベイリーのチームは現在、関係する遺伝子を特定してそれらがコオロギゲノムの残りの
部分とどのように相互作用するのかを理解するための研究をしている。
トレゲンザによると、遺伝子の特定のほかに、別の「未来の研究のための面白い方法」
として、鳴き声の喪失が雌がつがい相手を選ぶ能力にどう影響するか、そしてこれが
持つ個体群の進化への影響を調査することが挙げられるという。
おわり



5:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:06:56.81 ID:Ef4v6zsQ
もともと鳴けないコオロギが一定数いた。
鳴くコオロギはハエに絶滅させられた。
鳴けないコオロギ>>メシウマー。



7:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:11:06.07 ID:Y1Rye9PI
元々そういう遺伝子も用意されてたんじゃね
そんで状況によって最適な形質が出てきたとか



8:エラ通信@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:14:15.99 ID:+gTTDI/C
つまり、鳴くコオロギは寄生蜂によって駆逐されて、
鳴かない個体だけが残った、ってことじゃねえか。



47:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 11:28:59.85 ID:OqdmTe32
>>8
その論理だと鳴かないコオロギは繁殖に不利なので
絶滅していたはず



9:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:16:00.10 ID:M1wBv7rE
素人でよく知らんのだけど
収斂進化って違う種の間で形質が似てくることを言うんじゃないの?
離れた環境で同じ種が同じように進化するのは収斂じゃなくて必然的な進化のような気がするんだけど



10:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:18:02.95 ID:T9pFNLdN
元々羽動かして音を出す方が異質だったしな。
おそらく一定数の鳴けない個体が生き残ったんだろうが
そいつらがどうやって数を増やしたのか気になる。



11:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:20:16.78 ID:9Dlp3+ty
鳴かないコオロギなら俺の部屋でもたまに見掛けるぜ。


13:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:49:25.05 ID:iZY8F+kq
ほっほーん。面白いね


14:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 07:50:07.77 ID:xf6IC4/I
本来は欠陥コウロギだったやつが生き残ったわけか
しかし、本当の進化というのは、鳴く固体の中から生き残った奴らのことを言うのではないでしょうか



18:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 08:30:44.91 ID:m0Kr7N6C
自然淘汰の例として面白いね。こういうのって意外と当たり前に起きてるのかもね


19:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 08:31:14.79 ID:SSQsX94r
その点 A級戦犯の孫の安倍晋三は馬鹿だナ
いまだに“ケンポ- カイセイ! ケンポ-カイセイ!”って鳴いてやがるwwwwww



20:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 08:38:33.59 ID:rzm65HPc
日本の男性も、女性を引きつける必要が無くなったから貢がなくなったんだね。
これも進化ってことだなきっと。



23:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 08:51:59.12 ID:oanNziO3
奇形と淘汰
この手の淘汰を殊更重要視すれば日本でよくある漫画になる



24:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 08:52:42.74 ID:qveTWAqq
じゃあどうやってメス呼ぶんだ?


25:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 08:55:14.01 ID:uLZ1tzMs
羽がないなどの理由で鳴かない個体が敵から生き延びて、似たような個体同士が
交尾してウイングレスなコオロギが増えるという感じなのかな。
通常の進化と比べて生存率を上げるための進化は飛躍的なため、進化の過程の個体
を見付けづらいというレスを見たけど、20世代で行き着いた今回のケースを見ると
納得がいくなあ・・・



32:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 09:43:46.65 ID:CP62mH/X
人間も、足の小指や爪が小さくなる
途中って聞いたけど、淘汰と違う
気がするけど、何なのだろう。



33:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 09:57:33.70 ID:ymDxvkir
20世代で劇的なら人間に同様のことが起こったとしても1000年ぐらいは必要ってことか?
こりゃ首を長くせないかん



38:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 10:50:58.80 ID:y749speE
この選別は生死という淘汰によってなされたとはっきり明言されてるの??


42:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 11:05:24.32 ID:g4UtSRfV
形変えなくても擦らなきゃいいだけじゃないのか


44:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 11:12:18.69 ID:N58iZGg0
シンクロニシティだか
量子なんたらだか
いうやつですか?



58:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 12:48:02.17 ID:7Ldm1RdI
ウソツキゴキブリ民族を淘汰していけば
人類はよりよい方向に進化できるのかもしれん



64:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 13:23:31.38 ID:/eV+SOC1
鳴かないでも繁殖できるなら、今まで何でずっと鳴いてたんだよ
そういうムダなことをする個体は、進化の過程でとっくに淘汰されてたはずじゃないのかよ



78:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 18:01:15.72 ID:3f9+zIFi
>>64
無駄なことが好きなメスがいるんだよ。人間と同じで。



68:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 14:53:40.18 ID:sEmugAI0
見た目がゴキブリ化してるのか
漫画にあったけどゴキブリの羽を切って鳴かないコオロギってネタを思い出したよ



71:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 15:07:22.79 ID:e8+xrydZ
面白いなぁ
wktkだ
鳴かないのがどうやってメスにプロポーズするのか興味津々



75:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 16:59:22.82 ID:j3RlrMiP
ヤフー グーグル youtube ニコニコ動画 Dailymotion youku pandora


76:名無しのひみつ@転載は禁止 2014/06/03(火) 17:22:53.95 ID:24dEaOHS
なぁ、俺らの彼女がいないのももしかして誘うとどこかから圧がかかるからじゃないかな
その圧がどこからかは分からんが、生死に関わるから、結局声がかけられない、ような